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祖母と母の思い出の味の基本
祖母と母は小さな町の片隅で食堂を営んでいました。
祖母と母の一日は、「だし」をひくことから始まっていました。
朝起きると、厨房から「だし」のいい匂いが漂いお味噌汁は、体も心もほっこりとさせてくれました。
それが、一人暮らしを始めると、つい「だしのもと」を使ってしまっていたのですが、香りと味は全く祖母や母のものとは違いました。
また、「今の食事が、10年後の身体を作る。」という話を聞いてから「だし」をとるようにしています。
「だし」をとるなんて、面倒と思いがちですが、冷蔵庫に入れておくと3~4日持つので、1週間に2回だけ。
材料だけ揃えれば、意外に簡単に作れます。
ひと手間かけると、本当に美味しいお料理が作れます。
だし汁には色々な種類がありますが、日本料理のだし汁といえば「昆布とかつお節」で引いたものが代表です。
昆布の表面に吹き出ている白い粉。
それは、旨味成分であるグルタミン酸です。
なので、汚れと間違えて洗い落とさないでくださいね。
水で湿らせた布巾で、軽く拭き取るだけにします。
もうひとつの材料は「かつお節」
堅い魚、つまり、堅魚(かつお)からきたと言われています。
かつおをおろしてゆで、燻しながら乾燥させたものが「荒節」
さらに、かび付けをしながら約100日もの時間をかけて作り上げられたものが「本枯れ節」です。
この、昆布とかつお節で引いただしは、二つの材料が持つ旨みの相乗効果によって、なんとも言えない、ふわっとした香りが醸し出されます。
それが料理の味の底力になるんです。
おばあちゃんは、この「本枯れ節」を削り箱で削って使っていましたが、今ではなかなか手に入らないので、削り鰹を使っています。
だしのとり方
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和食の基本となるだし汁。
だしを取るなんて面倒…と思いがちですが、手間をかけた分、香りもよく、おいしいい料理ができます。
まとめて取っておいて冷蔵庫で保存すれば、3日は持ちます。
是非、時間のある時にやってみてください。
花かつおで手軽に取る方法と、昆布とかつお節で取る方法を紹介しておきます。
だしの取り方(花かつお)お手軽編
キッチンペーパーやふきんを使わずに、ざるだけで手間なく濾す方法です。
材料
・水 … 1000cc
・花かつお … 40g
作り方
1⃣ 水を火にかけ、沸騰したら火を止める。
2⃣ 火を止めたら花かつおを入れる。
3⃣ 再び火をつけて、中火で30秒ほど加熱する。
※沸騰しすぎないように火を調節する。
4⃣ 火を止めて、花かつおが沈んだらざるで濾す。
5⃣ だし殻をまとめて軽く絞る。
※絞りすぎに注意!雑味の原因になります。
6⃣ 保存するときは容器に移します。
※この時、ボウルの底に沈んだだしがらの粉は入れないように!粉は捨てましょう。
冷めたら冷蔵庫で保存します。
ポイント
より本格的にだしをとる場合は、ざる+キッチンペーパーやこし布の使用をおすすめします。
または、普通のざるよりも目が細かい、「こし器」や「茶こし」を使ってもいいですが、「茶こし」だと小さすぎるので、「専用のだしとりあみ」がおすすめです。
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だしとりあみに使用されている網は2重メッシュのたたみ織で作られていて、網目が見えないほどとても細かく仕上げられています。
そのため、出汁を濾した時に、余計なカスや粉をブロックして澄んだ黄金色の出汁をとることができます。
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かつお(厚削り)の出し方
材料
( 取りあがり800cc )
・水 … 1000cc
・鰹厚削り … 50g
作り方
1⃣ 水を入れた鍋を火にかけ、煮立ってきたら厚削りを入れる。
2⃣ 煮立ったら中火にして、6~7分くらい煮出す。
3⃣ アクが出てきたら取り除く。
※沸騰しすぎないように火を調整しながら煮だしていく。
4⃣ 6~7分くらい煮出した後、火を止めてだしの上澄みを静かにボウルに移す。
ポイント
すっきりと澄んだだしをとるには、ふきん、キッチンペーパー等で濾します。
冷蔵庫で3~4日くらい保存できます。
かつおだし(かつお+昆布)の取り方
材料
・水 … 1000cc
・花かつお … 40g (水に対して1~4%)
※厚削りの場合は5%くらい。
厚削りは、味を出すのも時間がかかります。
・昆布 … 約5㎝ (水に対して1~2%)
※できれば、30分以上あらかじめ水に浸しておきます。
前日からでも、水に浸して冷蔵庫に入れておくと便利です。
作り方
1⃣ 昆布はあらかじめ水に浸しておいて鍋を火にかける。
2⃣ 沸騰直前に昆布を取り出す。
3⃣ 沸騰したら火を止めて、花かつおを入れる。
4⃣ 入れたら再び火をつけて、中火で30秒ほど加熱する。
※沸騰しすぎないように火を調整する。
4⃣ 火を止めて花かつおが沈んだらザルで濾す。
※だしがらや濁りが気になる時は、キッチンペーパーやこし布を使うといいです。
ポイント
※昆布は、事前に水に浸しておいた場合でも、中火以下の火にかけ、沸騰直前まで温度が上がるよう調整します。
昆布を入れた状態で沸騰させてしまうと昆布臭がきつくなるので、沸騰させないように。
※かつお節の煮出し時間は、かつおだしを使う用途によって変わります。
お吸い物の場合は、1~2分。おかずや味噌汁の場合は、弱火で5分程度。
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