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子育てあれこれ

「食育」とは?「食育」の重要性が高まっている理由とは。

「食育」とは?

「食育」とは、食べ物や食事に関する知識を学び、食への興味関心を育むことで、子どもたちが一生を通じて健康的な食生活を送れるようにするための教育です。

食事は、頭や体の活性化につながるエネルギー源となるだけではなく、心の栄養にもなる生活習慣です。

保育歴25年になりますが、最近、朝食を食べずに登園する、食べ物の好き嫌いが多い、咀嚼力の低下など気になる子どもが増えてきています。

子ども達の変化に危機感を覚え、もっと食を大切にしてほしいという思いから「食育インストラクター」資格を取得し、園での食育を実践しています。

では、なぜ今、「食育」を重要視されてきているのか考えていきましょう。

社会の変化と食卓の変化

日本が先進国の仲間入りをし、経済成長を遂げるのと並行して、家庭のあり方も変わってきました。親子3世代が同じ家に住む大家族から、夫婦とその子どもだけの核家族世帯が大半を占めるようになりました。私が勤務する幼稚園でも3世代同居している世帯は珍しい存在です。

さらに、夫婦共働きの世帯が、専業主婦世帯を大きく上回っています。
両親が共働き、子どもは塾通いなどあわただしい生活を送る世帯が多く、家族そろって食卓に着く機会が少なくなってきています。
そのため、子どもの栄養バランスが偏り、親子のコミュニケーション不足も問題になっています。

また、スーパーやコンビニで手軽に買える弁当や総菜などの調理済み食品やレトルト食品、冷凍食品などの加工食品の需要が拡大しています。
最近は、レストランなどで食べる「外食」と、家庭で手作りの食事を食べる「内食」との中間にあって、市販の弁当や総菜などの調理済み食品や加工食品を家庭や職場で食べる意味の「中食」という言葉も出てきています。

忙しい生活の中では、こうしたものを上手く利用していくのも一つの方法だとは思いますが、便利になった世の中とはいえ、果たしてそれが、安全で体にいいものなのか疑問です。
また、おいしいものを一緒に食べて、楽しい食事の時間を過ごす「食事の楽しさ」も忘れてはいけないと思います。

食事は、お腹だけではなく心も満たすものであって、健全な心と体を育むものであることを理解しておきたいですね。

毎日、手作りのお弁当を作ることは本当に大変なことだとは思いますが、子ども達が大好きなおうちの人に作ってもらったお弁当を食べている表情はとっても輝いていますよ!

農林水産省・文部科学省が推奨する食育とは

食育は、生きる上での基本であって、知育・徳育・体育の基礎となるものであり 、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実現することができる人間を育てることです。

(引用:農林水産省「食育の推進」

子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることができるよう、学校においても積極的に食育に取り組んでいくことが重要となっています。

(引用:文部科学省「食育って何?」

食育基本法

食育に関し、基本理念を定め、国、地方公共団体等の責務を明らかにするとともに、食育に関する施策の基本となる事項を定めることにより、食育に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在及び将来にわたる健康で文化的な国民の生活と豊かで活力ある社会の実現に寄与することを目的として、2005年6月に公布され、同年7月に施行されました。

食育基本法の最大の目的は、食育を通じて健康かつ文化的な国民生活と活力あふれる豊かな社会を実現することです。

近年の食生活の変化に伴い、子どもたちが食に関する適切な判断力を身につけ、心身の健康づくりと豊かな人間性づくりを実現することは大きな課題となっています。また、食育基本法の第1章では、子どもたちが食に関する自然の恩恵や人々の活動に対してありがたみを感じられるようになることの重要性についても触れています。

そのためには、まず保護者や教育者が食育の重要性を十分に理解し、積極的に食育を進めることが欠かせません。家庭や学校にとどまらず地域ぐるみで食育の機会を設け、子どもたちが伝統文化・環境・地域活性・食料需給について知るきっかけを増やすことも大切です。

日本の食育推進施策の具体的取組

健全な食生活の実践のために

<食生活指針> ー文部省・厚生省・農林水産省決定ー

日本は世界でも有数の長寿国である一方、生活習慣病の増加が大きな健康問題となっており、食生活の改善等により、疾病の発症を予防することが重要となっています。
さらに、食生活のあり方は、食料自給率にも影響を与え、食べ残しや食品の廃棄は、地球的規模での資源の有効活用や環境問題にも関係しています。
こうした食生活をめぐる諸問題の解決に向けて、国民一人一人が健全な食生活の実践を図ることのできるよう、2000年に食生活指針が策定され、2016年に一部改定が行われました。

~食生活指針~

○食事を楽しみましょう。
○1日の食事のリズムから、健やかな生活リズムを。
○適度な運動とバランスのよい食事で、適正体重の維持を。
○主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。
○ごはんなどの穀類をしっかりと。
○野菜・果物、牛乳・乳製品、豆類、魚なども組み合わせて。
○食塩は控えめに、脂肪は質と量を考えて。
○日本の食文化や地域の産物を活かし、郷土の味の継承を。
○食料資源を大切に、無駄や廃棄の少ない食生活を。
○「食」に関する理解を深め、食生活を見直してみましょう。

(出典:農林水産省 日本の食育(PDF : 1,182KB)

食育の重要性が高まっている理由

食育の重要性が高まっている背景にはさまざまな理由がありますが、食育には子どもの健康状態や学力、体力の向上を図るという目的があります。

最近では、核家族化や食事の簡素化が進み、家庭生活において家族が別々のものを食べる「個食」や、1人で食べる「孤食」が増えてきました。栄養が偏っている人や朝食を食べる習慣がない人も多い傾向にあります。この問題は子ども世代でも深刻で、政府の調査によると、朝食を毎日食べない小学生・中学生が全国に一定数存在すると報告されています。

朝食は、生活リズムを整え、1日を活動的に過ごすために重要な食事であり、朝食の摂取率は学力や体力の高さとも相関があるといった報告もあります。子どもたちの健やかな成長をサポートし、未来への可能性を育むためにも、食育は非常に重要性の高い教育であると言えるでしょう。

(出典:農林水産省「令和元年度 食育推進施策第2部 食育推進施策の具体的取組」)

食事において注意したい9つの「こ食」

「こ食」は、現代日本における食生活の乱れを表す言葉です。

孤食 子どもが1人で食事をすることで、食事のマナーや社会性が身につかなくなる。
個食  家族の食事の献立がばらばらになることで食に関する共通の話題が減り、料理を作った人への感謝の念を持ちにくくなる。
固食 好き嫌いして特定の食べ物ばかり食べることで栄養バランスが崩れやすくなる。
粉食 パン・麺などの粉ものばかり食べることで、噛む回数の減少や食べすぎなどにつながる。
小食  食への無関心や過度なダイエット志向などのために少量しか食べないことで、慢性的な栄養不足や無気力につながる。
濃食 加工食品など味の濃いものばかりを食べることで素材の繊細な味や食感を感じにくくなり、味覚の鈍化や糖分・塩分・食品添加物などの過剰摂取につながる。
子食  子どもだけで食べることで親子のコミュニケーションの機会が減り、偏食や食事のマナーの乱れにつながる。
戸食  外食ばかり食べることで栄養バランスの乱れを招き、料理を作ってくれる人への感謝の念を持ちにくくなる。
虚食 朝食を食べないことで日中精力的に活動しにくくなり、間食の食べすぎや生活リズムの乱れなどを招いて悪循環に陥る。

核家族化や共働き世帯の増加などによって家族団らんの機会が減ると、さまざまな「こ食」のリスクが高まります。

幼稚園における具体的な食育の実践

園での食育は、「食事をとる意欲を育てる」ことを目標としています。

食の楽しさや大切さを理解させるために、実践している具体的な活動は

※ 思い切り遊ぶことでお腹が空いて、おいしく食事ができるようにする。

※ 友だちや保育者と楽しく会話しながら食事ができる環境を整え、食べることの楽しさを伝える。

※ 遊びの中に食に関わるテーマを取り入れるなどしていろいろな食材に親しみ、食べたいものを増やす。

※ 「いただきます」というあいさつをして、お弁当を作ってくれた人への感謝の気持ちを持ったり、気持ちよく食事ができるようにする。

※ 園の畑で野菜を育てるなどして、食材に対する関心を高める。
子どもが苗植えや草むしり、水やりといった農作物の栽培に関わる体験活動に参加し、収穫するまでの大変さ・楽しさを学びます。収穫した農作物は園で調理し食べたり、家庭に持ち帰って調理したりすることで、食事に関する知識や興味を高めることにつながります。

などです。

とはいえ、園だけで食育が完全なものになるわけでなく、園の活動と連携して家庭での食育の大切さを伝えていくことが不可欠です。

幼児期に身についた食習慣や食に対する考え方の基礎は生涯にわたって続きます。「子どもが好きな食べ物を少し多めに入れる」「食べ切れそうな量を出し、食べられたらおかわりしてもらう」などの工夫をしながら、お子さまに食の楽しさや大切さを伝えるようにしていただけると嬉しいです。

食育の知識を学べる資格

食育インストラクター

NPO日本食育インストラクター協会が主催する食育インストラクターは、食育の知識を日常生活に役立てつつ指導者として活躍する力を得るための資格です。資格は5段階に分かれており、最も難易度の低いプライマリーは通信級育講座によって取得できます。4級以上については、指定教育機関での研修・実習や検定試験などによる取得が可能です。

食育アドバイザー

一般社団法人日本能力開発推進協会が主催する食育アドバイザーは、食育や食品の安全性に関する正しい知識を身につけて健全な食生活の実践に役立てる資格です。資格を取るためには、認定教育機関で指定のカリキュラムを修了し、検定試験で得点率70%以上を達成する必要があります。また、上級食育アドバイザー資格を取得すると食育イベントの開催や食育セミナーの実践などが可能となります。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

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